毎日を忙しく過ごすMERY世代の皆さんにとって、がんなどの病気がどこか他人事に思えてしまうことも。でも、やりたいことがたくさんあるからこそ、健康でいることが大事。今、立ち止まって自分の体のことを考えてみませんか?この記事では、子宮頸がんとその予防方法についてお伝えします。
節目のタイミングで考える、将来のこと
受験が近づいてきたり、進学・就職をしたり、上京したり…。さまざまなイベントをきっかけに考える、自分の将来のこと。
全部を叶えられるかはわからないけれど、「こんなことやってみたいな」「あんなことにチャレンジしたいな」なんて考えたことはありませんか?
いろんな国を旅行してみたい!
例えば、今はちょっと行きづらい海外旅行。自由に旅行できるようになったら、いろんな国に行ってみたい!
違う国の人の暮らしや文化に触れて、自分の価値観をアップデートしてみたい!
私らしい自由な働き方をしたい
仕事をするなら、自分の興味があることに関われたらうれしい。
でも、プライベートだって大切にしたいから、自分らしい、自由な働き方を選びたい!
なんだかんだ憧れる結婚生活♡
いろいろある幸せの形。結婚はせず、自分の時間を目いっぱい使ってチャレンジをするのも選択肢のひとつだけど、
愛しのあの人と結婚して、幸せな家庭をつくるのもやっぱり憧れる…♡
自分のからだや健康について考えてみよう
少しでも多くの夢や目標を叶えたい!そのために”いま”、自分のからだや健康について考えてみませんか?
いつ何が起こるかわからないからこそ、「今やらなくても平気」「まだ若いし」なんて思わず、対策できることは今、しておきましょ!
子宮頸がんのこと、きちんと知ってる?
みなさんは子宮頸がんについて考えたことがありますか?
子宮頸がんは、子宮の入口である子宮頸部にできるがん。原因の90%以上はヒトパピローマウイルス(HPV)への感染によると言われていて、主に性交渉によって感染します。海外の報告では、異性との性経験のある女性の84.6%が一生に一度はHPVに感染すると推計されています
感染しても、多くの場合は免疫によってウイルスが体から排除されますが、ウイルスが自然に排除されず、数年から数十年にわたって持続的に感染した場合には、がんになることがあると報告されています
子宮頸がんは、20代~40代に多いがん
日本では、毎年1万人以上が新たに子宮頸がんと診断され、年間約2,900人※3が亡くなっています。
子宮頸がんは、結婚や出産など女性にとって大きなライフイベントを迎える20代~40代での発症も多いため「マザーキラー」とも呼ばれています。
治療では、手術や化学療法によって妊娠しにくくなったり、排尿・排便障がいになったりするなど生活への影響が出ることもあります。
「今、がんになったら…」と考えると不安になりますが、ワクチンと定期検診の2つの予防方法があるので、きちんと理解して対策することがとっても重要ですよね。
厚生労働省 人口動態統計 確定数 2019年
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)全国がん罹患データ(2016年~2019年)より作図
*上皮内がん
がん細胞が臓器の表面をおおっている上皮にとどまって、その下の組織に広がっていないがんのことです。子宮頸部にできた上皮内がんの場合、自然に治癒することもありますが、進行して内部組織に広がると子宮頸がんになります。検診で見つけることができると、早期の治療(円錐切除術など)で子宮頸がんへの進行を予防することができます。
参考: 日本婦人科腫瘍学会.患者さんとご家族のための 子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん 治療ガイドライン第2版(2016年)
予防する方法はふたつ!HPVワクチン接種と、子宮頸がん検診
予防する方法はふたつあります。
それは「10代からのHPVワクチン接種」「定期的な子宮頸がん検診(2年に1回)で早期発見につなげること」です。
このふたつについて、詳しく見ていきましょう。
対象の年齢の方は、ワクチンの無料接種ができます
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるタイプのHPVへの感染を防ぐワクチンです。日本では、小学校6年生~高校1年生相当までHPVワクチンの定期接種が受けられます。
また、定期接種の機会を逃した人(平成9度~平成17年度生まれの女性)も、無料でHPVワクチンを接種できる「キャッチアップ接種」があります。「キャッチアップ接種」が受けられる期間は令和4(2022)年4月〜令和7(2025)年3月の3年間です※4。詳しくは、お住まいの自治体にお問い合わせください。
*HPVワクチンはすべての子宮頸がんを防ぐものではありません。
※4:3年間のキャッチアップ接種期間中に定期接種の対象から新たに外れる世代(H18、H19年度生まれ)についても、順次キャッチアップ接種の対象となります。
子宮頸がん検診は、自治体の助成も!
一方、子宮頸がん検診は20歳を過ぎたら2年に1度受けるのが目安。自治体によって異なりますが、ほとんどの市町村では一部の自己負担で検診を受けることができるようです。
子宮頸がんについての情報は、以下の子宮頸がん予防情報サイト「もっと守ろう.jp」で詳しく調べることもできます。また、サイトでは子宮頸がん予防について相談できる、お近くの医療機関を検索できますのでチェックしてみてください!
先送りせず、今、予防について考えよう
日本は、他の国と比べ、HPVワクチン接種率、子宮頸がんの検診受診率ともに低い状況だそう。
「まだ若いから大丈夫」ではなく、未来の自分のために先送りせずに、今、予防について考えてみるのが大事。
大切な私の未来。守るために、一歩踏み出してみませんか?